神戸家庭裁判所 平成5年(少)2142号・平5年(少)2369号
主文
少年を中等少年院に送致する。
理由
(非行事実)
検察官作成の送致書に各記載の事実のとおりである。
(適条)
窃盗の事実について
刑法60条、235条
窃盗未遂の事実について
刑法60条、243条、235条
暴行の事実について
刑法60条、208条
(要保護性)
少年の家庭の状況、生活史及び資質等については、少年調査票、平成5年6月28日付け調査報告書、鑑別結果通知書及び同(追加)(いずれも編略)に、それぞれ記載のとおりであるから、これらを引用するが、少年は、社会性が未熟である上、自己顕示的であること、精神的には、非弱であるために、些細なことで気力を失い易く、かつ、情緒面での不安定さをあらわしていること等が認められ、これ等の諸事情を総合考慮するとき、集団生活の中で自己中心的な感情抑制や、将来に向けての生活設計という目標を掲げての社会性と規範意識の深まり及び忍耐力の涵養が自立更生のために必要なことではないかと思料されるので、少年法24条1項3号、少年審判規則37条1項を適用し、少年を中等少年院に送致することとし、主文のとおり決定する。
なお、上記諸般の事情に鑑みるとき、処遇期間については「一般短期」が相当と認められるのでその旨の勧告をなし、処遇目標の一つに「カウンセリング等の実施による自己確立と社会性の開発啓蒙等」を掲げられることを強く期待するものである。
平5(少)2142号事件非行事実
被疑者H・S、同Bは、他1名と共謀のうえ、
第1 平成5年5月10日午前10時25分頃、神戸市垂水区○○×丁目××番○○バス停留所前歩道上において、バス待ち中の無職C子(57歳)が右脇に抱えていた現金38、160円及び通帳3冊他12点在中のセカンドバック1個(時価合計3,000円相当)をその背後からひったくり窃取した
第2 金品窃取の目的で平成5年5月10日午前9時50分頃、神戸市垂水区○○×丁目××番××号○○店前通路において、通行中の無職D(73歳)が右肩から掛けていた現金10万円等在中の無色ショルダーバック1個をその背後からひったくり窃取しようとしたが、被害者に気付かれ叫び声をあげられたためその目的を遂げなかったものである。
平5(少)2369号事件非行事実
被疑者H・Sは、Eと共謀のうえ、平成5年5月7日午後5時45分頃、神戸市垂水区○○×丁目×番×号先路上において、知り合いの専門学校生F(18歳)を見つけるや右H・Sが「何で逃げるんや」「何回約束をすっぽかすんや」と因縁を付け、矢庭にH・Sが右手拳で前頭部を殴打し、Eは右足で頭部付近を足蹴りする等暴行を加えたものである。